教員志望の学生には不安のシーズン
春と言えば、教員を志望している学生にとっては不安が多い季節ではないでしょうか。
そう、教育実習がある時期になるので新しい環境に緊張するものです。
とても厳しい世界になるため、実習生と言えども優しくされるケースは稀で、ほとんどの学生が辛かったと答えるのではないでしょうか。
私も教育実習を経験してきたので辛さはとても分かるものです。
教員免許の必修単位
教員免許を取得するのであれば、教育実習は必修単位となるので、避けては通れない道です。
そのため、教員を志望する人にとっては逃げられない地獄の期間と言っても過言ではありません。
数週間と短期間になるのですが、ハードスケジュールが組まれているので体力的にも精神的にも苦しいものです。
正直、教員として働くよりもハードな内容だと思って覚悟をしておいた方が良いですね。
これを乗り越えれば大学生活に戻れるので、教員免許が欲しい方は最難関の課題だと思って取り組んで下さい。
自分への自信にも繋がるので、何とか乗り越えていきたいですね。
教育実習は基本的に母校で行う
教育実習はどこの学校に配属されるのか。
基本的には母校で実習ができるようにされています。
「引っ越しをして地元を離れています」
そんな人もいますよね。
母校で受けられない場合には、通勤できるような立地条件の学校に受け入れを依頼する形になります。
大学で受け入れ先を探してくれる場合は良いのですが、自分で見つけないといけないケースもあるので要注意です。
しっかりと教務課等に確認を行って下さい。
何も知らない学校であっても、母校であっても教育実習のハードな内容は変わらないものです。
みっちりと組まれたハードスケジュール
教育実習は自分の担当教科の授業だけを行えば終わるものではありません。
朝の挨拶運動に参加をするために早朝から出勤をする方は多いのではないでしょうか。私もそうでした。
そして、担当しているクラスのHRに参加をするため用意して、次には授業準備。
空いている時間は他教科の授業見学で学習。部活動は勿論参加をする。
その後には当日の反省会として多くの叱責をされる毎日。
この時点で夕方の6時は過ぎていますが、その後に日報を書いていきます。
それが終われば、次回の授業計画を立てますが、実習なので指導教員に計画案を確認しないといけません。
授業案が了承されない限りは翌日の授業ができないので、帰宅ができない状況が作られています。
つまり、帰宅できるのは21時になる事も珍しくありません。
早朝の校務を担当しながら、自分で授業を組み立てる事はNGなので早く帰宅もできない。
正規教員の方が楽な生活になっていますよね。
実習中の指導は厳しくされる
「久しぶりの先生に出会えて楽しく実習が始まる!」
そんな希望は捨てて下さいね。
知らない人が指導教員をするケースが多いです。
また、学生時代にお世話になった先生が担当になっても、人事評価があるため、厳しく指導される仕組みになっています。
世間ではパワハラと言われるような行為も当たり前の世界です(隠蔽されるため世間には出ませんが…)
私も実際に、生徒の前で罵倒されて人格否定をされたり、無視されたり、意図的に困るタイミングで退勤されたりしました。
このように、悪質な指導教員もいるため、教育実習は当たり外れが大きく出てしまうものです。
教育実習の途中でリタイアはあり?
地獄の実習に耐えられなくなって実習先に行けなくなる学生もいます。
それはそうですよね。右も左も分からない世界に放り込まれてハードな生活を設定される訳ですから。
途中で教育実習をリタイアしてしまう学生の気持ちはとても分かります。
「途中でリタイアってありなの?」
と思う方は多いと思います。
一般論で言えば、学校に迷惑がかかるのでリタイアする事はNGとされています。
しかし、個人的には自身の健康が大切なので、どうしても無理だという状況になった場合にはリタイアしても良いと思います。
その場合には、速やかに大学の担当課、実習先の校長に連絡をして相談をする事が必要になります。
適切な対応をするのであれば、リタイアしても良いと思います。
無断でリタイアは絶対にNGですが、しっかりと責任のある方に相談をしてから結果としてリタイアするのであれば、何も問題はないと考えています。
あくまでも個人的な意見です。
正規教員も人間だもの
これは知っておいて欲しいのですが、正規教員も人間なので全員の実習生に同じ対応をする事はできません。
優秀な学生は手が掛からないので楽ができる。昔から仲が良かった生徒は可愛い。業務を多く増やしてしまう実習生は憎い。
など、私情は絶対に挟んでいます。
私の時には、それが決定的になった出来事がありました。
当時の教頭が教員時代だった頃に可愛がっていた生徒が実習生としてきた時には、最後に打ち上げ費用として現金を支給しました。
逆に、私が受け入れられた年度では、憎まれている側の生徒だったので、最後には厳しい言葉で罵倒されるだけで実習が終わりました。
世の中はそんなものです。
教員も人間なので、実習生に対して私情を挟むものです。
短い期間だけの付き合いだと思って、厳しい対応を流せるようになれば人として一つ成長できたと思って良い機会ですね。
教員を目指す気持ちがなくなった
教育実習を受けた事によって、教員を目指す気持ちがなくなった人も多くいます。
それはそうですよね。酷い環境で働く事が見えてきますから。
しかし、取得した免許は無駄になる事はありません。
教育関連で就職をしたいのであれば、必ず役に立つものなので取得しておいて損はありません。
教員免許が活用できる仕事は教員だけではありませんよ。
将来に役に立つ経験になる
教員免許を取得しても損はありません。様々な教育関連の仕事に役に立つものです。
そして、教育実習において乗り越えた地獄の期間は将来に役に立つ経験になるものです。
それは、教員として働く事でも、他業種に就く事でも同じです。
ハッキリと言わせていただきますが、教育実習は劣悪な環境でブラック企業で勤める事と大差ありません。
短期間であっても、その内容をクリアした訳ですから、自分に自信を持って下さいね。
途中でリタイアされた方も、それを後悔しないで、新しい世界に挑戦できた自分を褒めてあげて下さい。
この辛い経験があれば、社会に出た時に、教育実習と比較をするとまだマシな環境だと思えるようになります。
教員として働くのであれば、その地獄は続く訳ですが…
それでも、罵倒されたり、無茶なスケジュールを組まれる事は減るため、教育実習の期間と比較をすると、まだマシな社会で働けます。
あの時に実習を受けなければ良かった。そう思う人は多くいると思います。
しかし、そこで培われた忍耐力や経験は自分のためになるものです。
実習を終えて教員を目指す方へ
様々な思いを持って教育実習を終えたと思います。
そこで、それでも教員を目指したい気持ちがある方へ伝えたい事があります。
教員は、正規教諭、常勤講師、非常勤講師と種類があります。
どのような形態で働くにしても、劣悪な環境で働くケースが非常に多いです。
パワハラは当たり前の世界で、多くの事例が揉み消される世界です。
私も激しいパワハラを受けました。そして、教育委員会を始めとして、様々な機関に相談をしましたが、最終的には揉み消されると言う形で終止符を打ちました。
納得できていないまま、教育委員会と連絡を取る事を禁じられたため、もう打つ手はありません。
弁護士も県や市と繋がっている方は非常に多いので、相手を選んで依頼を受けます。断られる事が多いですね。
理不尽な世界で、教員として生きていく。その覚悟を最後に確認して欲しい。そう思います。
辛い事や心身が壊れていく方は非常に多いです。しかし、誰も責任は取ってくれないので、本当に教員を目指す人生で良いのか。
まだまだ若く可能性に満ちている学生だからこそ、深く考えて欲しいと思います。
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